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オダギリジョー、チャン・ドンゴン。二人の関係

オダギリジョー、チャン・ドンゴン。二人の関係 別々の道を進み、憎しみ合うライバルから、かけがえのない絆を持った親友へ。本作のように異なった性格の二人を、オダギリジョーはこう語る。
「ドンゴン氏は人間的に素晴らしい人です。常に周りに気を遣って、スタッフや監督を大切にするし、俳優も引っ張ってくれる。僕の演技や、演技に対する準備の仕方もちゃんと理解してくれていました。お互いを尊重しあえて、いい影響を与え合える関係です」。まるで本作の辰雄とジュンシクのように信頼し合う二人の関係は、三日間かけて撮影された殴り合いのシーンでもかいま見ることができる。
本来スタントマンがやるような、一歩間違えれば大怪我にも発展するであろう、難しいアクションシーンだったが、段取りが説明されたのはなんと本番の前日。それにもかかわらず、ぴったりと息の合った二人は見事に演じきり、迫力と感動の名シーンを生み出した。
同じ国のキャストが次々にクランクアップしていく中、二人だけの時間も増え、自然と二人の信頼も深まっていく。チャン・ドンゴンは振り返る。
「私は自分から近づけない性格なので、最初はちょっとぎこちないところもあったと思います。私たち二人の関係は本作のジュンシクと辰雄の姿と同じ気がします。映画と同じ状況を自分達が作ってるんだなと思いました」。8ヶ月の長期撮影が生んだ二人の絆。チャン・ドンゴンのクランクアップの際、苦楽を共にした“戦友”と固く抱き合う二人の姿は、まるで分かり合う辰雄とジュンシクの姿そのものだった。